JPXとは

Business Model

JPXのビジネスモデル

JPXの主要業務とグローバル展開活動について キーワードを交えて紹介します。

魅力的な市場をつくり、
経済の成長に貢献するために

日本取引所グループが運営する東京証券取引所(市場第一部、市場第二部、JASDAQスタンダード・グロース、マザーズ、TOKYO PRO Market)に上場する企業数は、3,539社(2016年12月末現在)。グローバルに活躍する国内外のメジャー企業から今後の成長が期待されるベンチャー企業までさまざまな顔ぶれです。投資家が魅力的と感じる企業や商品を上場させている取引所には、数多くの投資家が集まります。そして、投資家が集まることで、上場会社が資金調達をしやすくなるのです。さまざまな企業に、取引所を利用したい、と思ってもらうために、私たちは以下の業務を行っています。

上場企業数

3,539

(2016年12月末現在)

上場関連業務の主な業務

上場推進

「上場はハードルが高い」という先入観を持っている企業に、企業成長のための一つの選択肢として、「上場」を提案。また、上場の具体的検討に入っている企業に対し、上場までの道のりをサポートします。私たちは、企業の成長ステージに合わせ、上場に向けたきめ細やかなお手伝いをしています。 併せて、ETF、ETN、REITなどの新商品を投資運用会社等と連携し、投資家が取引しやすい形で上場につなげていきます。

上場審査

会社が上場するためには、上場申請を行い、私たちが定める基準を満たす必要があります。上場会社に求められること。それは、「投資家から信頼される会社であること」です。これを見極めるために、私たちは、上場を目指す会社に対し、継続して収益を確保できる会社なのかをはじめ、会社の管理体制、経営ビジョンなどを、書類審査や経営陣へのヒアリングを通じて詳細に確認していきます。

上場管理

上場会社において、情報開示や企業行動が適切に行われているか、常にチェックをしています。不適切な情報開示や企業行動規範に反する事象に該当するおそれがある場合は、市場の秩序を維持し投資家を守る観点から、速やかに審査し、改善を促すべきか、上場を維持してよいのかといった判断します。

上場制度設計

世界の投資家が集まり、また、新規ビジネスへのリスクマネーの供給を十分に発揮できる国際競争力のある証券市場を目指して、上場会社の行動規範や上場審査・上場廃止などの制度設計を行っています。 近年では、上場会社のコーポレート・ガバナンスの充実、新規上場を促進するための上場基準の見直し、多様な商品の上場制度の整備などを行い、証券市場の機能強化を図っています。

市場創設

2015年、太陽光発電施設などのインフラ施設を投資対象とするインフラファンド市場を創設しました。 昨今、世界的にも、インフラ資産は、経済動向等の影響を受けにくい安定的な投資対象として投資家からの関心が高まりつつあります。また、インフラの維持・更新及び新規投資においては、政府・自治体による公共投資に代わり、民間資金やそのノウハウの活用が求められています。東京証券取引所では、こうしたインフラに対する投資ニーズの高まりやインフラ整備の社会的意義を踏まえ、市場創設を行いました。

市場のフェアネスを守るために

株式等の1日平均売買代金は3.1兆円(2016年1月〜12月実績)。 デリバティブの1日平均取引高は約138万枚(2016年1月〜12月実績)。 日々膨大な資金・取引が、日本取引所グループの運営する市場に集まっています。 市場は、しばしば「生き物」に例えられますが、それは市場がさまざまな要因で変動し、市場を取り巻く環境の変化にも影響されやすいことを意味しています。 時に投資家の思惑で、市場が過熱する場面も見られます。 こうした市場の熱気あふれる局面においても、フェアプレイのルールで市場を運営すること。そのための業務がここに存在します。

1日の株式等平均売買代金

3.1

兆円

(2016年1月〜12月実績)

1日のデリバティブの平均取引高

138

万枚

(2016年1月〜12月実績)

市場運営関連業務の主な業務

取引制度の設計

公正性・公平性を確立し、安心して取引できる場を提供するのが、取引所の使命です。投資家は様々で、立場によって当然市場制度に求めるものが違います。また、環境の変化を先読みして制度を変えていく必要があります。 私たちは、取引を行う投資家が求めているものは何か、今の市場にとって必要な制度とは何か、を問い続け、その時々に必要となるさまざまな制度やサービスの枠組みを企画・立案・整備しています。

デリバティブの市場分析及び新商品の企画・立案

日本取引所グループには、国債や日経平均・TOPIXなどの先物・オプションを上場しています。デリバティブ市場は日本取引所グループの成長分野であり、国内外のデリバティブ市場の調査や取引データの定量分析を行うことで、更なる市場拡大に向けた新商品の企画や既存商品の見直しなどに取り組んでいます。また、個人投資家への普及にも努めており、機関投資家を中心に利用されている日経平均先物やTOPIX先物を小口化し、個人投資家にも利用しやすい商品設計にする取組みも行っています。

売買審査・売買監理

投資家の注文がルールに基づいて行われているかをリアルタイムでチェックし、株価に不審な動きがみられた場合は、正しい注文かどうかを確認しています。 また、過去の一連の取引状況を確認し、「相場操縦」や「インサイダー取引」などの不公正な取引が行われていないかを事後的にもチェックしています。 こうした、リアルタイムと事後の2重チェックを行うことで、公正・公平な市場が保たれ、投資家が安心して売買できる場が作られていくのです。

システム開発

現在、取引所における取引は、注文の受付けから売買の成立に至るまでのすべてがコンピュータによってシステム処理されています。 情報通信技術の発展に伴い、システムやプログラム等を利用した取引が急速に普及している今、それに対応して売買システムを進化させていくことが私たちに課された重要な使命です。 日本取引所グループでは、株式売買システム「arrowhead」、デリバティブシステム「J-GATE」などの売買システムを稼働させ、最先端のサービスを提供しています。 これからも、さらにハイレベルの高速性・信頼性・拡張性を兼ね備えた利用しやすいシステムを構築し、投資家の期待に応えていきます。

市場の魅力を世界に伝えるために

私たちは、スーパーで食品を購入する時、値段や素材、産地といった情報を基に「買う・買わない」の判断をすることがあるかと思います。 同じように、市場において投資家が株式などを売買する際は、正確な株価や上場会社の財務情報等が必要不可欠なのです。 私たち日本取引所グループは、これらの情報を投資家が使いやすい形に加工し、投資家や報道機関に配信しています。あわせて、新たな視点から多種多様な「株価指数」を企画・開発し、投資家や報道機関に配信しています。こうした情報配信業務は、日本取引所グループを支える主要業務の一つなのです。

配信指数

334

指標

(2016年12月末現在)

情報サービス関連業務の主な業務

株価指数の企画・配信

「株価指数」とは、株式市場の水準や変動を知る指標で、いわば「株式市場の体温計」とも言えるものです。私たちは、「TOPIX(東証株価指数)」、「第二部株価指数」、「マザーズ指数」、「JASDAQ指数」などの市場別指数や、業種別株価指数などの多様な株価指数を企画・開発しています。 また、日本経済新聞社と共同で、2014年1月から新たな指数として、「JPX日経インデックス400」を算出しています。この指数は、「資本の効率的活用」や「投資家を意識した経営観点」など、グローバルな投資基準で求められる要件を満たした「投資者にとって投資魅力の高い会社」で構成される指数です。また、このような「投資者にとって投資魅力の高い会社」を構成銘柄とするというコンセプトを更に幅広い上場企業に適用した「JPX日経中小型株指数」を2017年3月から算出開始します。 このように、投資家が求める新たな株価指数を開発し、日本企業の魅力を伝えていくことも重要な業務の一つです。

情報サービス業としての顔

私たちは、株価以外にも、上場企業の様々な財務情報や株式分割などのコーポレートアクションに関する情報も管理し、これら情報を投資家や報道機関に使いやすい形に加工し配信しています。より早く、正確に、様々な情報を配信するサービスを確立していくことは、私たちの市場価値を高めていくうえで重要な要素なのです。

ユーザニーズに応えるシステム開発

日本取引所グループが提供する様々なサービスは、売買システムと同様、システムによって支えられています。 「過去の株価情報や指数情報、統計データを取得したい」 「株価情報を自社のHPに表示したい」 「当日の株価や売買高などの相場情報をリアルタイムで自社システムに取り入れたい」 など、ユーザーの声をキャッチし、利便性の高い情報配信システムを開発していくことも重要な役割です。

市場の信頼性をカタチにするために

市場において、取引は「売買」、「清算」、「決済」の三段階を経て完了します。売買が成立した後、証券とお金の交換(「決済」と言います。)を売買の当事者間で直接行うとなると、相手方が証券(又はお金)を保有していなかった、又は、相手が倒産してしまったため、もらえるはずだった証券やお金を受け取ることができないリスクも考慮しなければなりません。 そこで、清算機関がすべての取引の相手方となり、確実に決済されることを保証し、証券市場の信頼性と安全性を高めています。 この株式・デリバティブにかかる清算機関の役割を担うのが、日本取引所グループ傘下の「日本証券クリアリング機構(JSCC)」です。JSCCが相手方となる取引の金額は、一日平均約11.2兆円(2016年1月~12月実績、株式及びデリバティブ)にのぼります。

債務引受額

1日平均約

11.2

兆円

(2016年1月〜12月実績、株式及びデリバティブ)

清算・決済関連業務の主な業務

リスク管理

JSCCはわが国の清算機関として、証券会社の決済不履行や、一つの決済不履行がマーケット全体に連鎖的に波及することがないよう、取引に関する信用・決済リスクを集中的に引き受けています。この仕組みを高い信頼性のもと機能させるためには、高度なリスク管理能力が求められ、また、万が一破綻が発生した場合でも損失を極小化する制度構築も不可欠となります。私たちは、国内の関係機関とも連携し、国際的にもハイレベルなリスク管理体制を構築しています。

世界基準に適合した清算・決済制度の構築

先般の金融危機後、金融市場の安定化・透明性向上の観点から、グローバルに法規制の見直しが進められており、清算・決済分野においてもそうした規制の見直しに適合しつつ、多様な利用者ニーズを満たすサービス提供が競われる形で、清算・決済制度の機能向上が図られています。金融・資本市場のグローバル化が進展するなか、日本取引所グループが提供する清算・決済機能を世界経済のインフラとして機能させていく上で、このようなトレンドを無視することはできません。私たちは、清算・決済の機能向上を促進するため、国際的な法規制に対応しながら、店頭デリバティブ取引の清算分野への拡大を図るなど、世界基準の清算・決済システムの構築に取り組んでいます。

市場の信頼性をカタチにするために

日本取引所グループが運営する東京証券取引所及び大阪取引所のメインプレイヤーは海外投資家です。 その割合は、株式市場の売買代金、あるいは、デリバティブ市場の取引高で見ても、約60%以上を占めるまでとなっており、日本取引所グループはグローバルマーケットとしての役割を果たしています。情報通信技術の発達により、企業や投資家が世界のマーケットの中から最も投資環境の良い、自分に合った取引所を選択して資金調達や投資活動を行うことが可能となった今、国境を越えた取引所間の競争はますます激化しています。

これからも世界の投資家から選ばれる市場になるためには何が必要か? 日本取引所グループは、現状に満足することなく、市場の発展のために、さまざまな活動を行っています。

海外投資家の割合

60

%

主なグローバル展開活動

海外機関投資家への日本株プロモーション

日本取引所グループは、新たな海外投資家層の拡大をめざし、日本市場の魅力を世界にアピールするグローバル展開活動を積極的に行っています。 海外機関投資家への個別プロモーション活動、上場会社とタイアップしての海外投資家への日本株のPR活動、新興国での日本株カンファレンスの開催などを通じ、これからも日本株、ETF、REIT、デリバティブ等の上場商品の魅力を伝えていきます。

海外企業誘致活動

アジアの企業を主なターゲットとして上場誘致活動を実施しています。セミナーや企業訪問等で、上場にあたって必要な情報を現地の証券会社や個別企業等に提供するとともに、外国企業が上場しやすくする制度改正などをも行い、日本での上場、日本市場での資金調達をサポートしています。

ミャンマーにおける証券取引所設立支援

「アジア最後のビジネスフロンティア」といわれるミャンマー。 同国の経済発展における重要な課題であり、国家プロジェクトとして取り組んでいるのが、金融システムの近代化です。2012年5月、 日本取引所グループはミャンマー初となる証券取引所設立と資本市場育成支援への協力に関する覚書を締結し、同国の資本市場の設立・発展を実現するパートナーとなりました。現地政府や関係機関とともに、証券取引所の設立、及び業務開始の準備を進め、2015年12月には「ヤンゴン証券取引所」を設立しました。私たちは、これまでの市場運営に関する経験と技術を提供することで、企業成長には欠かせない資金調達の場を作り、あわせて、投資家育成を促すことでミャンマーの証券市場全体の発展を目指します。