仕事と人

Interview

社員の想い

06

固定観念にとらわれず、
新たなビジネスを創出していく。

JPX総研 フロンティア戦略部
社会科学部社会科学科卒
2011年入社

現在の仕事

JPX総研は、2022年4月に活動をスタートしたJPXグループの新会社です。そのミッションは、これまでのJPX グループ内の指数・データ・デジタル事業を集約して、戦略的な事業展開を担っていくこと。近年、世界の主要取引所ではデジタル技術を駆使して次々と新しいサービスを展開しています。また、我が国の金融・資本市場においてもブロックチェーンなどを活用した市場の創設の動きなど、急速に環境が変化しています。このようなうねりのなか、JPX総研では、柔軟かつ機動的に、社会の新しいニーズに応えるサービスの創造に取り組んでいます。

JPX総研は、どのようなミッションを担っているのでしょうか?

JPX総研では、これまでJPXではチャレンジできなかったような新しいビジネスの創出を目指しており、その中心的な役割を担っているのが、現在、私が所属しているフロンティア戦略部です。まだ活動を始めて半年ほどですが、デジタル証券市場の創設、デジタル技術を活用した社内外向け新規サービスの開発、既存マーケット情報のデジタル化や投資関連情報の充実化など様々な取組を進めています。我が国の金融・資本市場の活性化に貢献するとともに、事業として利益を追求していくことも重要なミッションです。

現在取り組んでいる業務について教えてください。

4月に配属されてから取り組んできた「JPX上場会社ESG情報WEB」が、2022年10月に運用を開始しました※。このWebサイトは、東証上場会社が公表しているESG関連情報全般の掲載URLを自動的に収集し、一元的に情報検索・閲覧できるようにしたものです。近年、ESG投資への関心が高まっています。しかし、投資家にとって上場会社のESG関連情報は集約された場がなく収集しづらいという課題がありました。また、一方で、上場会社の担当者にとっては、年々情報発信の強化を外部から求められ、IR業務の負荷が大きくなっているといった問題も。このような双方の課題の解決に向けて、私たちJPX総研ができることは何かと第一歩を踏み出したのがこのWebサイトなのです。社内外からの評価も高く、より高度な機能を有する有償機能の提供という形でマネタイズポイントも設けていますので、マーケティングをしっかり行い、事業としても成り立たせていきたいと考えています。

※「上場会社が開示するESG関連情報を一元的に配信する「JPX上場会社ESG情報WEB(ベータ版)」の開設について」

新しいビジネスに挑んでいくために意識していることは?

新しいビジネスを創り出していくためには、市場インフラとして培ってきた基盤・ノウハウを活かしつつも、これまでのJPXの常識にとらわれないチャレンジが必要です。今回の「JPX上場会社ESG情報WEB」は、設立から2年程度のベンチャー企業との協業のもとに進めています。上場会社が公表する多様かつ膨大なESG関連情報を効率よく収集して一元的に提供するためには、AIやビッグデータ分析といった最新のデジタル技術が不可欠。そう考えて、我々自身で技術を有する新しい会社を探し、アライアンスの交渉などを行って実現した協業です。また、JPX総研では2023年2月、上場会社によるIRイベントの議事録を日本語と英語で提供するSCRIPTS Asia社を買収する予定であることを公表しました。このM&Aにおいても、私はビジネス面におけるJPX総研との相乗効果の検討などに携わっています。

これまでのキャリアの中で印象的だった経験を教えてください。

国内留学を含め6つのキャリアを経験しており、その全てが現在のJPX総研での仕事のベースになっていると感じています。なかでも、自分にとって大きなキャリアステップとなったのは入社5年目に異動した上場部。情報開示など上場会社の実務に関する幅広い知識を学んだばかりでなく、若手社員でありながらも、案件によっては上場会社の役員や弁護士などとの会話を重ね、メンタリティの面も鍛えることができました。現在所属するフロンティア戦略部は、メンバーが約10名という小規模かつフラットな部署。私は上場会社の適時開示実務分野に携わる期間が長かったのですが、その経験を生かすことができています。また、部署内のメンバーは、グローバルビジネスやプログラミングなど今までのキャリアの中で習得した得意分野をそれぞれ持っており、みんなで連携しながら新しいビジネスに挑んでいます。

この先、JPXでどのような人材を目指していくのですか?

もう10年以上も前になりますが、私は就職活動では「ドキドキしながら楽しく仕事にチャレンジできる会社」を軸に考えていました。そうして選んだのがJPXだったわけですね。入社後も、常に新しい分野へのチャレンジを志して自分なりのキャリアステップを歩んできました。振り返ってみても、まさに「ドキドキ」の連続だったように思います。現在携わるJPX総研の仕事では、世界の主要取引所と競えるような新しいサービスを事業化して、我が国の金融・資本市場に貢献してみたい。その先のキャリアについては、さらに未知の業務にチャレンジし、究極のオールラウンダーを目指していこうと考えています。

Career Step

キャリアステップ

2011-1年目
株式部に配属。株式市場における不公正取引のリアルタイム監視業務などに従事。
2012-2年目
IT開発部情報システム担当に異動。JPX発足時における社内インフラ統合対応、適時開示情報伝達システム(TDnet)のリニューアルプロジェクトなどに携わる。
2015-5年目
上場部に異動。繊維製品業・金属製品業に属する上場会社全社(約150社)の適時開示実務サポートを行う専任窓口を担う。その後、上場会社向けシステムの追加開発に係る企画や、上場会社向け新規サービスの企画などを担当。
2019-9年目
社内公募制度(国内留学)を活用し、一橋大学大学院法学研究科ビジネスロー専攻に2年間通学し修了(経営法修士)。
2021-11年目
情報サービス部に異動。市場関係者の利便性向上・実務負担軽減に資する新規情報サービスの企画担当。
2022-12年目
JPX総研設立に伴い、フロンティア戦略部に異動。